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織部が好き

大自然は緑色に包み込まれています。そして、人は森の中に行くと大っきな深呼吸をしてしまいます。緑色は、大きな包容力を持っているのかもしれませんね。

織部の緑色が鮮やかに発色するのは、銅を混ぜているからです。鉄絵も左右非対称のものや、抽象文様など、1つの器に日本人の美意識がぎっしりと詰まっています。

窯から出た直後の織部は、表面に酸化皮膜(くもり)が出来、色が「ぼやけ」ています。ここ霞仙でも、そのくもりを取り除くために栃渋に1日~1日半くらい漬け込んでいます。そうすることにより、濁った緑から鮮やか緑色に。更に貫入にも色が入り、味わい深い表情が生まれます。

桃山時代より約400年、多くの著名人にも愛されてきた織部。
素朴だけれども、器から漂う気品と自信・・・。
くよくよせずに、自分らしく生きようと私の背中を押してくれる器です。

真面目な話を続けてしまいましたが、霞仙の器は気軽に、普段使いしてもらえる器でもあります!そして、一番お伝えしたいのは、素材をより美味しく見せる器力です。気取らないお料理をとても華やかな食卓に変えてくれる器の包容力を気軽に楽しんでみてくださいね。